絵画作品
脱皮〜執着〜
物語り
『ひとを生存に縛りつける原因となる<妄執から生ずるもの>をいささかももたない修行者は
この世とかの世とをともに捨て去る。
──蛇が脱皮して旧い皮を捨て去るようなものである。』
『スッタニパータ』第一「蛇の章」一「蛇」第16偈
中村元訳『ブッダのことば―スッタニパータ』(岩波文庫)
この言葉を読んだ時、私は「執着」というものについて考えました。
背景に描いたクロガネモチには、「執着」という花言葉があります。
執着は、いつも同じ姿をして現れるわけではありません。
何かを手に入れたいという欲望になることもあれば、失いたくないという恐れになることもある。愛情や期待、嫉妬、怒り、悲しみ、時には「こうでなければならない」という自分自身へのこだわりの中にも、その姿を隠していることがあります。
執着そのものが常に悪いものではなく、何かを強く求める気持ちや、失いたくないと願う気持ちは、時に私たちを前へ進ませ、生きていくための大きな力にもなります。
しかし、それを手放したくないあまり強く握りしめすぎた時、自分がそれに縛られ、不自由になって苦しいことがあります。
どれほど大切に抱えてきたものであっても、いつかは手放さなければならない時がやってきます。
だからこそ、自分の中に小さな執着の芽が生まれた時、その存在に気づき、いつか手放す時が来ることを忘れずにいたいと思うのです。
蛇が古い皮を脱ぎ捨てるように。
自分を守っていたはずのものが、いつしか自分を窮屈にする皮になった時には、それを軽やかに脱ぎ捨て、また新しい自分として歩いていきたいものです。
この世とかの世とをともに捨て去る。
──蛇が脱皮して旧い皮を捨て去るようなものである。』
『スッタニパータ』第一「蛇の章」一「蛇」第16偈
中村元訳『ブッダのことば―スッタニパータ』(岩波文庫)
この言葉を読んだ時、私は「執着」というものについて考えました。
背景に描いたクロガネモチには、「執着」という花言葉があります。
執着は、いつも同じ姿をして現れるわけではありません。
何かを手に入れたいという欲望になることもあれば、失いたくないという恐れになることもある。愛情や期待、嫉妬、怒り、悲しみ、時には「こうでなければならない」という自分自身へのこだわりの中にも、その姿を隠していることがあります。
執着そのものが常に悪いものではなく、何かを強く求める気持ちや、失いたくないと願う気持ちは、時に私たちを前へ進ませ、生きていくための大きな力にもなります。
しかし、それを手放したくないあまり強く握りしめすぎた時、自分がそれに縛られ、不自由になって苦しいことがあります。
どれほど大切に抱えてきたものであっても、いつかは手放さなければならない時がやってきます。
だからこそ、自分の中に小さな執着の芽が生まれた時、その存在に気づき、いつか手放す時が来ることを忘れずにいたいと思うのです。
蛇が古い皮を脱ぎ捨てるように。
自分を守っていたはずのものが、いつしか自分を窮屈にする皮になった時には、それを軽やかに脱ぎ捨て、また新しい自分として歩いていきたいものです。
作品概要
脱皮〜執着〜
素材:パネル・土・日本画煉絵具・アクリルエマルジョン・岩絵の具・黒箔・赤箔・玉虫箔・アルミニウム箔
サイズ:F20
制作年:2020年








