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絵画作品

環・愛情

物語り

イスラム教の礼拝堂であるモスクの壁画を調べているうちに、いつも描いている更紗柄に通じるものを感じて調べていくと、やはり共通した形が使われていることに気づきました。

美しさを感じる基準は、実は時代も国や文化も関係なく、本能的に持ち合わせたものなのかもしれません。

また、それらはシルクロードを通って世界へ分布していき、それぞれの土地の植物が模様化されて新しいデザインを作り上げて、寺院の装飾や色技術などに取り込まれて各地で定着していったのでしょう。

この作品の光背に描かれている模様は江戸時代後期に日本で盛んに作られた堺更紗の柄です。


ドバイの展覧会に出展するために初めてヒジャブを身につけた女性を描かせていただきました。
これを描くにあたって、私にとってほとんど馴染みのないイスラム教についてお勉強をする良い機会になりました。

ヒジャブはイスラムの女性の方々にとって、大変重要な衣であり、また個々の意思表示の一部だと知り、大変興味深く感じました。
真っ黒な布でなくてはいけないのだと思っていましたが、ヒジャブには国や地域、派閥などによって仕様が大きく違い、カラフルなものから黒くてシックなものまであり、時に高級ファッションブランドの新作シリーズまであることを知りました。

今回、作品のヒジャブに配したのは、日本古来から縁起の良い柄として親しまれてきた『七宝紋』です。
七宝紋はこの作品をきっかけに、度々私の作品に使われるようになります。

七宝とは仏教の教典に出てくる七種の宝のことで、金,銀,瑠璃(るり・青い宝石),玻璃 (はり・水晶) ,しゃこ貝 ,珊瑚,瑪瑙( めのう・縞状の鉱物)であると言われてます。

また、円形が永遠に連鎖し繋がるこの柄に、円満、調和、ご縁などの願いが込められた縁起の良い柄で、人の御縁や繋がりは、七宝と同等の価値がある事を示している柄でもあります。


日本人の私たちの中でご縁とはよく使われる言葉ですが、私はこのご縁は良い部分も悪い部分もご縁であり、因果応報が目に見える現れの一つなのだと思うのです。

そして、そのご縁は生物全てにおいて繋がっており、さらには自然環境や宇宙環境にまで影響を及ぼす目に見えない壮大な環なのではないかと思うのです。


イスラム教では白バラは創始者マホメットを、赤バラは絶対神アラーを象徴しているとされており、この女性には赤い薔薇を手にしてもらいました。
赤い薔薇の花言葉『愛』がサブタイトルになっています。

作品概要

環・愛情

素 材:パネル・土・アクリルエマルジョン・日本画煉絵具・岩絵の具・金箔・アルミニウム箔
サイズ:P25

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