三人寄れば文殊の知恵

という言葉通り、文殊菩薩様は知恵を司る仏様として人気を誇る仏様です。

そんな文殊菩薩様を獅子と一緒に読書を楽しむベビーちゃん姿として描きました。


通常の文殊菩薩様は、右手に智慧を象徴する利剣（宝剣）、左手に経典を乗せた青蓮華を持っており、獅子の上に結跏趺坐をした御姿で表されることが多い仏様です。

学業向上、合格祈願、芸術、芸術の分野での才能開花、頭脳明晰などのご利益があると言われています。

頭には髷をゆっていらっしゃるのですが、これを髻（もとどり）と呼びます。

これがとっても個性的なので、仏画や仏像を見た時にこの髻のおかげですぐに文殊菩薩様だとわかります。

文殊菩薩様は獅子の上に乗っているお姿で表現されることが多いですが、これは「獅子」が智慧を象徴する動物だからといわれています。


ベビー文殊ちゃんはこの獅子と小さい頃から仲良しという設定で描かせていただきました。

文殊ちゃんは蓮畑で獅子に体を預けて熱心に本を読んでいて、獅子は文殊ちゃんを見守りながら、お勉強が終わるのを静かに待っています。


菩薩様は私たちのすぐそばで常に御修行に励まれていらっしゃる修行者です。

ご自身の生きる意味に気がついてその道に入ることを覚悟されるまでには、様々なストーリがある神様や菩薩様もいらっしゃいます。

生まれた時から仏ではなく、こうした日々の努力の積み重ねの結果、人間救済を請願に立てる慈悲の心をもつ神様や菩薩様へと成長されていくのだろうと思うのです。