シリーズ『草木国土悉皆成仏』
『草木国土悉皆成仏』とは釈尊が説いた言葉ではなく、中国仏教独自の思想で日本では空海によって初めて広められたとされる思想です。心のあるもののみならず、心のないものまであらゆるものが成仏するという意味で、八百万の神が存在する神道に共通するものを感じます。
私は日本で二番目に高い北岳の麓にある日本一小さな町である早川町に住むようになり、他の動物や植物と同じように人の力が及ばないような絶対的な力の中で生かされているのだと感じるようになりました。そして、この絶対的な力のように感じる山や川でさえ天災によって形を変え循環しています。こうした命の循環で成り立っているこの世は諸行無常です。その大きな循環を感じることで謙虚な気持ちになり、この循環と同じように命の終わりは必ず来ると知ることで今日を精一杯生きようと思うのです。