七面大明神

七面大明神 1

七面天女の龍の姿『七面大明神』

法華経の守護神として崇められている七面大明神は、仏像としては鍵と宝珠を持った七面天女という美しい女神像として表現されます。

日蓮上人が妙石坊の高座石に座って説法をしているとき、説法を聞いている信者たちががこの辺りでは見かけない美しい女性が現れたことに気づいて不審に思いはじめました。
皆が落ち着いて説法を聞けなくなってきたので、日蓮上人がその女性に「皆が不審に思っているので、そろそろあなたの本当の姿をお見せしなさい。」と言ったところ、「お水を少し賜りたい。」と言うので、日蓮上人が水差しの水を一滴かけました。

すると一瞬にして娘は龍の姿になり、

「私は七面山に住む七面大明神です。身延山の裏鬼門をおさえて、身延一帯を守っております。末法の時代に法華経を修め広める方々を末代まで守護し、その苦しみを除き心の安らぎと満足を与えます。」というと七面山へと天高く昇ったという伝説が残されています。

 

この作品は、美しい娘が龍の姿になって空へと昇った七面大明神を想像して描いたのものです。笑みをたたえて高く空へ昇る七面大明神が手にしている宝珠の中には宇宙を表現しました。

金を下地に白い線で描く雲は映水特有の画風ですが、この天井画はその画風に初めて挑戦した初期の作品で、一枚の格が3尺四方・全70枚で構成されている大天井を仕上げるのに構想から2年かかりました。

格の部分は描が消えてしまうので、その部分を加味して拡大していくのは大変難しい作業でした。70枚がそろって初めて全体像が把握できるため、宮大工の方に天井へあげていただいている間、全ての格が絵で埋まるまでとても緊張していた記憶があります。

こうした既存の格天を利用して新しい天井画を制作するには、格の位置やライト、天蓋などが絵の重要な部分(特に目など)にかからないようにするため、全体の構図がほぼ決まってしまうことが多いのですが、できるだけお寺の方角や窓の位置などを考慮し、全体に流れのある作品になるよう制作しております。

 

 

 

大きさ:約1100cm×900cm

素材 :アクリル画

 

所在地:山梨県南巨摩郡早川町赤沢 【妙福寺/本堂】